石灰がモルタルの性能に及ぼす影響は何ですか?

石灰がモルタルの性能に及ぼす影響は何ですか?

石灰はモルタルの伝統的な成分であり、何世紀にもわたって建築に使用されてきました。建設中の作業性と石積み構造の長期耐久性の両方の点で、モルタルの性能にいくつかの重大な影響を与える可能性があります。モルタルの性能に対する石灰の影響は次のとおりです。

  1. 作業性の向上:石灰はモルタルの可塑性を高め、建設中の取り扱いを容易にすることで、モルタルの作業性を高めます。この強化された作業性により、石積みユニットのより良好な被覆、より滑らかな接合、および狭いスペースへのモルタルの配置が容易になります。
  2. 水分含有量の減少: モルタルに石灰を添加すると、適切な水和に必要な水の量が減少し、混合物の粘着力が高まります。これにより、硬化中の過度の収縮やひび割れを防ぎ、可溶性塩がモルタルの表面に移動するときに発生する白華のリスクを軽減します。
  3. 結合強度の増加: 石灰はモルタルと石材ユニット間の接着を促進し、より強く耐久性のあるモルタル接合を実現します。この向上した結合強度は、せん断力や構造の動きに抵抗し、石積み構造の全体的な安定性と完全性を強化します。
  4. 強化された柔軟性と弾性: 石灰モルタルは、セメントのみのモルタルと比較して、優れた柔軟性と弾性を示します。この柔軟性により、モルタルは石積み内の小さな動きや沈下に亀裂を生じることなく対応でき、時間の経過とともに構造的損傷が生じる可能性が軽減されます。
  5. 耐水性の向上:石灰モルタルは、炭酸化により時間の経過とともに小さな亀裂や隙間を自己修復する能力があるため、ある程度の耐水性があります。石灰モルタルは完全に防水ではありませんが、水を効果的にはじき、湿気を蒸発させることができるため、凍結融解による損傷や白華などの湿気に関連した問題のリスクが軽減されます。
  6. 通気性:石灰モルタルは水蒸気を透過し、石材内に閉じ込められた湿気をモルタル接合部から逃がします。この通気性により、石材内の湿度レベルを調整し、湿気、カビの発生、腐敗のリスクを軽減します。
  7. 硫酸塩攻撃に対する耐性: 石灰モルタルはセメントベースのモルタルと比較して硫酸塩攻撃に対して優れた耐性を示すため、土壌または地下水に硫酸塩含有量が高い環境での使用に適しています。
  8. 美的魅力: 石灰モルタルは石積みの接合部により柔らかく、より自然な外観を与え、歴史的および伝統的な建物の視覚的魅力を高めます。また、石積みユニットの色に合わせたり、特定の美的効果を達成したりするために、着色または着色することもできます。

モルタルに石灰を添加すると、作業性、耐久性、美的品質の点で性能が大幅に向上するため、多くの石積み建築用途、特に遺産の修復や保存プロジェクトで好まれる選択肢となっています。


投稿日時: 2024 年 2 月 11 日